今までのブログで2回にわたって食育と口腔ケアについて書いてきました。今回はその番外編として「丸のみ」について考えてみたいと思います。
丸のみについて
幼児期に見られる食の問題として「丸のみ」があります。この丸のみが起こる原因と口腔機能の発達にはとても大きな関係があるのです。離乳食はもともと歯で噛まなくても食べられるものです。しかし、少しずつ慣れてくるとさまざまな形態、味、硬さの食べ物をあげるようになってきます。この時に、お口の発達に合わせた離乳食の進め方が「丸のみ」を防ぐとても重要な要素になります。
幼児期の食べる機能
幼児期の食べる機能は以下のようなステップを経て獲得します
ステップ1
ペースト状のものを唇から取り込み、舌で喉に送り込み、口を閉じる
ステップ2
ステップ1を覚えると、今度は舌を動かしながら、舌を上顎に押し付け、食べ物をすりつぶし喉へ送る。このとき、唇と舌が連携して動くようになります。
ステップ3
ステップ1,2で獲得した動きでも飲み込めないと判断される形状、硬さの食べ物は舌でお口の両サイドに運び、上下の歯茎ですりつぶします。この時、ある程度乳臼歯の萌出準備が始まり、膨らみができ、幅も広がっていることが大切です。
このようなステップを順序良く、しかも急がせすぎず経ていくことが丸のみを予防する重要な要素となります。2004年に和光堂が行った調査では、生後16カ月を過ぎた子供を持つ家庭の半数以上が、大人と同じような食事を与えていたと報告しています。うまく食事を食べる機能が身についていないのに、食べにくい食事を与えてしまえば、食べ物をお口に貯めたり、吐き出してしまうのは当然の事ですよね((+_+))
丸のみが多い子供の傾向
ここで、丸のみが多い子供の傾向について書いてみますので参考にしてみてください。
- 生活のリズムが親のペースになってしまっている
- 離乳のステップが適切ではない
- 離乳の完了が早い
- 食事の形態に工夫がなく、家族で一緒に食べることがない
- 集中力や落ち着きが少ない
- 肥満傾向
丸のみを予防するには、その子の成長に合った食べ物を、あせらずゆっくり与えてあげることが重要なんですね(^v^)最近ではネットで様々な離乳食のレシピが載っていますので、いろいろと参考にしたいですね!
食育と口腔ケア番外編① 丸のみについてのページをご覧になったお母様方は、下記のページも合わせてご覧になっていらっしゃいます。合わせてご覧ください。
小児期の食育・口腔ケア① (離乳食の食育とい口腔ケア)はこちら