生活習慣を変える難しさ・・・前回の続き
前回の「ひとり言」では、ダイエットが難しいのは生活習慣を変えることが難しい事が理由の一つであると書きました。今回は歯周病治療の側面から生活習慣を変える方法を書いてみます。
私達、歯科医師が治療の対象としている二大疾患であるカリエス(虫歯、歯周病)は生活習慣病なのです。それら疾患を根本的に治し、予防するには歯をしっかりと磨く生活習慣を身につけなくてはなりません。
先日、ある患者さんが
「元々虫歯ができやすくて、歯周病も気になっていたが定期的に歯科医院に通うようになってからお口の中の調子がとても良くなった。自然とお口への関心が高まってきている」と話して下さいました。
では、月に1回歯医者に来て治療を受けていれば歯周病は治るのでしょうか?
答えは「No」です。
お話をしてくださった患者さんは、2~3カ月に1回のペースで来院してくださっていますが、それだけで歯周病が治ったのではなく、歯科医院に通う事によってお口の中への関心が自然に高まり、ご家庭で歯を磨き、デンタルフロスを通すと言う習慣が身に付いたから治ったのです。
これは、私達、歯科医師の力ではなく、歯科医院に通う事によって患者さんの高いモチベーションが維持され、生活習慣が変わったことによって治ったのです。
私は、歯科医院に定期的に通う事の意義はここにあると思います。
歯科医院に通う事が生活習慣を変えるきっかけになってくれたらと思っています。