1)歯周病はどのような病気でしょうか?

近年、口腔衛生のテーマで注目されているのが歯肉炎、歯周炎などの歯周病(歯槽膿漏)です。
日本人の成人の80%は歯周病だと言われています。(厚生労働省・・・平成11年歯科疾患実態調査  調査報告書)

歯周病は歯そのものの病気(例えば虫歯)ではなく、プラーク(歯垢)、歯石を主因とする歯を支えている歯ぐき(歯肉)、顎の骨(歯槽骨)などの組織が浸襲される病気(慢性炎症疾患)です。

歯周病の進行

上の写真の左の歯からから①~④とします。
①は軽度の歯周病で、右に行くほど病気が進んだ病態です。
歯の根の周囲にある白い部分が歯を支えている歯槽骨(顎の骨)です。
歯茎の周囲に付着している黄色、黒色の物質が歯石です。

 

歯周病を引き起こす細菌に感染すると

①歯茎が炎症を起こす。
この時は歯茎の深い部分にはまだ多くの歯石はありません。
症状としては、なんとなく歯茎が腫れぼったい感じがし、歯磨きすると出血を伴うようになります。

②、③黒色の歯石が多くなり始め、細菌の出す毒素が、歯槽骨(顎の骨)を溶かし始めます。
歯が少しずつ揺れ始め、膿が出たり、咬むと痛くなったりします。

④写真のように最終的には歯を支えている骨が無くなってしまい、最終的には歯を骨が支えられなくなり抜けてしまいます。

これが一般的な歯周病の病態です。

 

(2)歯周病の病態にはどのような特徴があるのでしょうか?

【歯周病は沈黙の病気】

はっきりとした自覚症状が無い為に、治療が遅れ病状が進行してしまう病気を「沈黙の病気(サイレントディジーズ)」と呼んでいます。歯周病もサイレントディジーズの1つで、自覚症状が乏しく、気づいた時には深刻な事態に陥ってしまうというのが特徴の病気です。

歯が動く、歯ぐきが腫れる、歯ぐきからの出血、口臭等が少しでも症状として現れたら要注意です。
そのままにしておくと歯周病が悪化することにより、噛めなくなったりして、最悪の場合、歯を抜かなくてはならないこともあります。

 

【歯周病・カリエス(虫歯)は細菌感染症である】

歯周病、カリエス(虫歯)は身近なお口の病気で、それぞれ、細菌が感染することによって発症します。
それら細菌は常にお口の中に存在する口腔内常在菌で、ブラッシング(歯磨き)不足が原因で増殖するプラーク(歯垢)の中に存在しています。
プラーク(歯垢)が付いた場所は不潔になり、細菌に感染して歯周病、カリエス(虫歯)を発症していきます。

では具体的に歯周病治療はどのような治療をするのでしょうか?ごきそ歯科医院の歯周病治療の詳細と、流れとともに特徴を解説いたします。

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