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小児期の口腔ケア・食育 歯ブラシによる子供の事故が増えています①
歯ブラシによる子供の事故が増えています
近年、子供の口腔ケアに対する関心が増し、乳幼児期からの歯磨き習慣が定着したことで虫歯になる子供は減ってきています。しかし、一方で乳幼児が歯ブラシをくわえたまま転倒したりといった事故も増えているそうです。
今回のこの記事では、実際にどのような事故が発生しているかの報告をしたいと思います。
(1)実際に起こった事故情報
年齢は1歳児が最も多く46,9%。続いて2歳児が24,5%。全体を見てみると3歳以下の児童が87,8%となっています。
(2)具体的な事故事例
1.歯磨き中に歩いて転倒 これが最も多いようです。
事例集の文章を引用
室内で歩きながら歯磨きをしていたところ、畳の上で前方に転倒。歯ブラシは畳の上に放り出されていた。見たところブラシ全体に血液が付着していた。水を飲むことができなかった。右咽頭に裂傷が出来ていた。2歳男児
引用終わり
2.歯磨き中に物にぶつかる
事例集の文章を引用
兄に追いかけられ歯ブラシをくわえたまま走っていたところソファにぶつかって歯ブラシがのどに刺さった。嘔吐し、鼻と口から出血。右咽頭、口蓋垂に1センチ程度の裂傷。 1歳男児
引用終わり
3.歯磨き中に椅子から転倒
事例集の文章を引用
洗面所で椅子の上に立って歯磨きしていたところ椅子から転落。歯ブラシのヘッドの部分が3センチほどの個所で折れていて、ヘッドの部分が口腔内に刺さっていた。出血があったため救急を要請。 1歳男児
引用終わり
我が子(娘2人)は上の子がもうすぐ3歳、下の子がもうすぐ1歳です。事故の事例集を読みながら、我が子にも十分起こりうる事故なだけにとても怖い思いがしました。3歳以下の子供と言えば、縦横無尽に楽しく走り回る時期ですよね。しかも、1歳だと、歩くと言ってもまだまだ不安定でいつ転んでもおかしくありません。事故の防止のためには親がしっかり見守っている必要がありますね。
次の記事では、乳幼児の歯ブラシによる事故と保護者の意識調査、消費者庁と国民生活センターの取り組みについて報告しますね(*^_^*)
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小児期の口腔ケア・食育 歯ブラシによる子供の事故が増えています②
さて、前回は乳幼児の歯ブラシによる事故の具体的な事例を紹介しました。今回の記事では、乳幼児の保護者の事故に関する意識調査(アンケート結果の紹介)と、防止のための取り組みについて報告致します。
歯ブラシによる子供の事故防止
設問1 乳幼児(0~3歳)の歯ブラシによる事故を経験したことがありますか?
ある(15%) ない(75%)
4人に1人が事故の経験をしたことがあるようです。またその約7割が1歳児だそうです。
設問2 歯ブラシによる事故が多いことを知っていましたか?
約30%の方がこのような事故が発生していることを知りませんでした。一方で、事故を聞いたことがある方の半数が歯ブラシによる事故をとても危険なことと認識しており、子供が歯ブラシをする際は必ず隣で注意するようにしているとの結果でした。
これら結果から、歯ブラシによる事故を認識すると、日頃から乳幼児の歯ブラシに対して注意を払う行動に結びついているので、事故のへの対策として、まずは事故の危険性について親が認識を持つことが重要となります。
親が認識することが事故防止には一番大切
歯ブラシを自分で持つことはこどもが自立していく過程でとても重要なことだと考えています。子供は親のまねをして歯ブラシを口に入れることを覚えます。
そして、歯ブラシが楽しくて気持ちの良いものであるという体験が歯磨き習慣につながっていきます。歯ブラシはフォークなどと違って一見安全のように感じますが、時と場合によっては大事故につながってしまう事もあることをまずは親が認識することが事故防止には一番大切なようですね。
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乳幼児の歯磨き中の怪我
乳幼児の歯磨き中のけがが後を絶たないとネットで報道されていました。中でも1~2歳児が、歯ブラシを口に入れたまま転倒して口の中をけがするケースがほとんどだそうです。
衝撃で乳歯が陥没したり、抜けたりすると、永久歯の歯並びなどに影響が出る恐れがあるほか、大けがをすることもあります。
1~2歳時に自分で歯ブラシを持って歯を磨くと言う事は、歯磨きの習慣を付けると言う意味ではとても重要です。
可能ならば座って落ち着いた状況で歯磨きをさせましょう。
また、子供が歯磨きをしている時は親がよく見守ってあげましょう。
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