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歯を失ってお困りの方へ ②どのような方法でかみ合わせを回復できるのか
歯を失ってお困りの方へ2
実際歯がなくなった箇所をどのような方法で審美的、機能的に回復するかをご紹介します。全ての治療法にはメリットとデメリットがあります。その中で、患者さん自身が何を一番重要視しているかをお考えいただいた上で、治療法をご検討いただけるといいと思います。
1.義歯(入れ歯)
一番想像しやすい方法が取り外し可能な義歯ではないでしょうか。取り外しができますので、残っている歯が歯磨きしやすくなる利点があります。一方で、見た目、装着感で違和感が出やすいので慣れるまでに時間がかかることもあります。最初から上手に使える方は少ないので、練習が必要です。
欠損した個所の前後に、もしくは、維持安定のために反対側に金属のバネがあることが特徴です。
2.ブリッジ
これも日本ではとてもポピュラーな方法です。欠損した箇所の前後の歯を削り、金属やセラミック等で繋げる方法です。固定式なので義歯と違って違和感が少なく、自分の歯とほぼ同様に噛むことができるのが特徴です。一方で、歯を削る量が多いことが一番の欠点です。
3.インプラント
顎の骨にチタン製のネジを埋め込み、それを歯根と見立てて、人工の歯を作る治療法です。歯を削る必要が無い利点がある一方で、外科手術が必要であったり、全身的な疾患がある場合は適応にならない場合があります。また、顎の骨の量が十分でない場合は治療が困難になることがあります。
1、歯を抜いた後にチタン製のインプラントを埋入します。
2、手術にて顎の骨にチタン製のインプラントを埋入しました(1次手術)
3、数ヵ月後、2次手術を行い、その後土台となるアバットメントを装着します。
4、土台の上にクラウン(被せ物)を装着します。
4.何もしない
歯が無いところに歯を作るというのは、実は歯医者のエゴで、必ずしも歯が無いといけない訳ではありません。歯が無い状態でお困りでなければ、その状態を維持することも大切な選択肢です。
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義歯(入れ歯)による治療
生活に影響がでできます
「食べる」・「話す」と言った事は人が生きていく上で大変重要な機能です。適切な入れ歯を使わないと「入れ歯が合わなくて食事が上手にできない」・「すぐに落ちてくるから人前では大きく笑えない」と言った様に生活にまで影響が出てしまいます。
義歯(入れ歯)の治療
ごきそ歯科の院長は義歯(入れ歯)の治療を得意分野としております。インプラント一辺倒になりがちな最近の歯科治療ですが、長年、義歯(入れ歯)の治療に携わってきた知識、技術を生かし、具合のよい義歯を患者さんに提供できたらと考えております。
ごきそ歯科での義歯の症例をいくつかご紹介いたします。義歯でお困りなことがありましたらなんなりとご相談ください。
義歯(入れ歯)治療を担当するごきそ歯科 院長のプロフィールはこちら。
入れ歯治療の症例
症例(1)
1.噛み合わせと審美性に問題がある症例です。
2.下顎の局部義歯(パーシャルデンチャー)にて噛みあわせの改善を図ります。
3.磨り減った上顎前歯部はセラミッククラウンにて修復しました。
4.「中日新聞」に義歯はゆるい方が調子よいですよ!という記事で掲載されました。
症例(2)
1.カリエス(虫歯)、歯周病、欠損などの多くの問題があります。
2.基本治療が終了したところです。
3.義歯により上下の噛み合せの確保と審美性を回復しました。
4.同部の金属床義歯です。
症例(3)
1.古い義歯は歯並びが傾いています。
2.新しい義歯です。歯並びが正しくなると見た目もよくなります。
義歯に関するご質問を頂いた患者さんからは歯周病治療や予防歯科治療に関してのご質問を頂いております。 ご覧ください。
使い慣れた義歯を修理する大切さ
往診で義歯の治療をしていると、よくご家族の方から「新しい義歯を作って良く噛めるようにしてほしい」というご要望を頂きます。
お気持ちはよくわかるのですが、大体はお断りさせていただいています。
なぜでしょう??
それは、使い慣れた義歯が一番使いやすいからです。
一見、義歯を新しくするとすぐにでも良く噛めるようなイメージがありますが、実は全く反対で、今まで古い義歯で咬めていたのに、新しい義歯になると急に咬めなくなるという現象が良く起るのです。
義歯は咬むための道具です。どんなにお金と時間をかけて義歯を作ったとしても、新しいものを使いこなすにはやはり練習が必要です。ごきそ歯科では可能な限り古い義歯を修理して使っていただくようにお話をさせていただいております。
古い義歯は体の一部となっている方が多いようですので、使い慣れた義歯を調整しながら、いつまでも使っていただけるようにすることが、義歯を使う方にとっては一番いいように思われます。
入れ歯(義歯)治療が見直されています。
咬めるように歯を作りたい
都心部を中心に 歯を失う=インプラントで治す といった構図があったのですが、ここにきて、入れ歯が見直されるようになってきています。
理由は様々です。
患者さん自身がどこまでの治療を望まれているかにもよりますが、インプラント治療までしなくても入れ歯で十分食事ができ、生活できる場合は多くあります。
咬めるように歯を作りたいが、インプラントまではちょっと。。。とお考えの方。ぜひ一度相談してみてください(^v^)
ごきそ歯科医院の院長は顎咬合学会指導医でもあり、入れ歯(義歯)治療を得意としております。院長のプロフィールはこちらからどうぞ。
義歯(入れ歯)はゆるい方がいいですよ。
入れ歯が簡単に外れないように残っている歯にはバネをかけます。そのバネの強さには好みがあるようです。
かなり強く調整して絶対外れないようにしたい方。
少しゆるいくらいが調子が良いという方。
はたして、どちらが良いのでしょうか?
あくまでも私の意見ですが、ゆるいくらいが本当は良いと思っています。
義歯の維持をするためのバネが強すぎると、バネのかかっている歯への負担が大きくなり、結果的に歯が揺れてきてしまう事がよくあります。
入れ歯を入れたがゆえに残っている歯がダメになってしまっては入れ歯を入れる意味がありません。
簡単に義歯が外れてしまってはダメですが、強すぎる維持力も残っている歯(バネのかかっている歯)に良いものではありません。調整で一番良いバランスを保てるバネの強さを見つけていきましょう。
歯を失ってお困りの方へ 編集後記
3回にわたって「歯を失ってお困りの方へ」というテーマで記事を書いてきましたがいかがでしたでしょうか?
新聞や雑誌、ネット等で様々な情報が飛び交う中でインプラント治療が本当に大丈夫なのか?という疑問をお持ちの方も多いと思います。
インプラント治療はとても有意義な治療法だと思います。
ただ治療を成功させるためには、正しい知識、診断、技術、継続的なメンテナンスが欠かせません。
それらが1つでも欠けてしまうと治療はうまくいきません。そして、私見ですが、無理をしない事がとても重要です。
インプラント治療は夢の治療法ではありません。限界があるのです。それをしっかり見極めたうえで、出来るが出来ないかを判断する勇気が必要です。
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