歯周治療
歯周病とはどのような病気でしょうか?またその治療法とは?
※この記事は2018年10月22日に更新されました
「歯周病ってどのような病気なの?」
「歯周病の治療をしたいけど、どのような治療かわからない」
この記事はこのような疑問をお持ちの方に向けて書いています。
はじめまして。
ごきそ歯科医院の副院長の池と申します。
日本人成人の80%が歯周病という真実。。。
日本人の大半の方が歯周病に罹患されているにもかかわらず、適切な治療を受けていない。
もしくは、歯周病の知識が十分でないことで正しいメンテナンスを受けることが出来ず、結果的に歯周病が進行してしまってお困りの方を多く見かけます。
歯周病は解明されていないこともまだまだありますが、一方で、未知の病ではありません。
すなわち、正しい知識と正しい治療・メンテナンスを受けることが出来れば予防できるし、治療することもできます。
この記事では、今後歯周病にならないように歯周病を理解し予防したいと考えている方。
既に歯周病でお困りの方で、どのように治療をするかわからず不安に感じている方に向けて、実際の治療方法、治療後のメンテナンスの方法などを紹介します。
また歯周病の治療を実際に行っている歯科医師の視点から、テレビや雑誌では書かれていないお話もしたいと考えています。
あなたのお口の健康の向上に少しでもお役に立てたら幸いです
それではまいります
歯周病とはどのような病気でしょうか?その原因を解説します。また、ごきそ歯科医院での歯周病治療の流れを説明いたします。
歯周病は単にお口の中だけの病気ではありません。糖尿病を始めとしたさまざまな生活習慣病と関わっています。
歯周病が糖尿病・メタボリックシンドローム・骨粗鬆症などと関係していることが明らかになってきた
歯周病治療・歯周病ケアに関する記事を集めました。歯周病に関する様々な情報があります。歯科医師の視点から皆さんに知っていただきたい情報を集めてみました。
歯周病とはどのような病気でしょうか?病態と特徴
(1)歯周病はどのような病気でしょうか?
近年、口腔衛生のテーマで注目されているのが歯肉炎、歯周炎などの歯周病(歯槽膿漏)です。
日本人の成人の80%は歯周病だと言われています。(厚生労働省・・・平成11年歯科疾患実態調査 調査報告書)
歯周病は歯そのものの病気(例えば虫歯)ではなく、プラーク(歯垢)、歯石を主因とする歯を支えている歯ぐき(歯肉)、顎の骨(歯槽骨)などの組織が浸襲される病気(慢性炎症疾患)です。
上の写真の左の歯からから①~④とします。
①は軽度の歯周病で、右に行くほど病気が進んだ病態です。
歯の根の周囲にある白い部分が歯を支えている歯槽骨(顎の骨)です。
歯茎の周囲に付着している黄色、黒色の物質が歯石です。
歯周病を引き起こす細菌に感染すると
①歯茎が炎症を起こす。
この時は歯茎の深い部分にはまだ多くの歯石はありません。
症状としては、なんとなく歯茎が腫れぼったい感じがし、歯磨きすると出血を伴うようになります。
②、③黒色の歯石が多くなり始め、細菌の出す毒素が、歯槽骨(顎の骨)を溶かし始めます。
歯が少しずつ揺れ始め、膿が出たり、咬むと痛くなったりします。
④写真のように最終的には歯を支えている骨が無くなってしまい、最終的には歯を骨が支えられなくなり抜けてしまいます。
これが一般的な歯周病の病態です。
(2)歯周病の病態にはどのような特徴があるのでしょうか?
【歯周病は沈黙の病気】
はっきりとした自覚症状が無い為に、治療が遅れ病状が進行してしまう病気を「沈黙の病気(サイレントディジーズ)」と呼んでいます。歯周病もサイレントディジーズの1つで、自覚症状が乏しく、気づいた時には深刻な事態に陥ってしまうというのが特徴の病気です。
歯が動く、歯ぐきが腫れる、歯ぐきからの出血、口臭等が少しでも症状として現れたら要注意です。
そのままにしておくと歯周病が悪化することにより、噛めなくなったりして、最悪の場合、歯を抜かなくてはならないこともあります。
【歯周病・カリエス(虫歯)は細菌感染症である】
歯周病、カリエス(虫歯)は身近なお口の病気で、それぞれ、細菌が感染することによって発症します。
それら細菌は常にお口の中に存在する口腔内常在菌で、ブラッシング(歯磨き)不足が原因で増殖するプラーク(歯垢)の中に存在しています。
プラーク(歯垢)が付いた場所は不潔になり、細菌に感染して歯周病、カリエス(虫歯)を発症していきます。
では具体的に歯周病治療はどのような治療をするのでしょうか?ごきそ歯科医院の歯周病治療の詳細と、流れとともに特徴を解説いたします。
ごきそ歯科医院の歯周病治療の流れ
【歯周治療の流れ】
1.カウンセリングをさせていただきます。
2.歯周病の状態を検査します。
(1)レントゲン検査 (2)ポケット検査 (3)プラークの付着状況の検査 (3)生活習慣についてお聞きします。
月に1度はプラークの付着状況、生活習慣などを聞かせていただき、ブラッシングが正しくできているかをチェックします。
3.歯周基本治療 → 最も大切です
(1)なぜ歯周病になったのか?どこに炎症があるのかと言った、歯周病の基本的なお話をさせていただき、なぜ歯周治療が必要なのかをお話します。
(1)歯科衛生士によるブラッシング指導 (プラークコントロール)
(2)歯石、プラークの除去
4.歯周基本治療で効果が見られない場合は歯周外科治療を行うこともあります。
5.歯周病の症状が改善した後
再発しないようにSPT(サポーティブぺリオドンタルセラピー)を行います。
歯周病の治療はこの再発防止がとても大切です。症状が無くても、病気が進んでいることもありますので、定期的な来院をお願いしております。
以上が基本的な歯周病治療の流れです。
歯科衛生士によるプラークコントロールと歯石の除去
基本的には歯科衛生士によるプラークコントロールと歯石の除去です。
そして一番大切なことは患者さん自身による自宅でのセルフケアです。
自宅でのセルフケアがしっかりできるように歯科衛生士によるブラッシングのご指導を治療の度にさせていただいております。
歯周病もカリエス(虫歯)も原因はプラーク(磨きの残し)内の細菌です。この細菌の数を減らしていくことが歯周病治療の中心になります。
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ごきそ歯科医院の歯周治療の特徴
患者さん自身によるプラークコントロールが重要
ごきそ歯科医院では歯周治療を進めていくうえで最も大切な事は、患者さん自身によるプラークコントロール(ブラッシング)だと考えています。
そのために、ごきそ歯科医院では
- なぜ歯周病になってしまったのか?
- お口の中のどこに炎症があり、なぜそこで炎症が起きてしまったのか?
- なぜ歯を磨かなくてはならないのか?どこを磨く必要があるのか?
- 歯周病が進行するとどうなるのか?
と言う事を時間をかけて説明させていただきます。
そして、歯周治療で最も大切なプラークコントロールの大切さをお伝えします。歯周病の原因を知ってもらったうえで、どこをどう磨くかをお伝えし、正しいブラッシングを身につけていただけるようご指導いたします。
継続が習慣を生み、習慣は継続を生む
この言葉が歯周治療を成功させるための全てを言い表している気がします。
楽しい事を継続する事は簡単ですが、面倒なことを継続することほど難しい事はありません。
その面倒ばことを継続するためには、単に歯周治療を意味もわからず継続しようとするのではなく、なぜ歯周病になったのか?どうしたら治るのか?どうしたら再発しないのか?といった歯周治療の目的、意味をご理解していただくことが大切だと考えています。
メールでのご相談は随時受け付けております(*^_^*)お気軽にメールください。
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