顔の役割とは
100年後の日本人はどんな顔?? 日本人の顔が危ない??
東京大学名誉教諭で日本顔学会会長の原島博氏の話によると、人間の顔はまず「口」がエネルギーの取り入れ口としてでき、進化の過程を経て目、鼻、あご、歯、首、まぶたなどの器官が付け加わっていった。
そして、ヒトが直立歩行の結果手を使うようになると、本来のエネルギーの取り入れ口としての機能だけでなく、コミュニケーションの道具(メディア)としても大きな役割を果たすようになったという。
もっと大切にしてほしい「口」
原島先生の話では現代人の「口」について「食生活の変化などで、エネルギーの取り入れ口としての機能が退化している」と警鐘を鳴らし、「口はコミュニケーションの最重要メディア。もっと大切にしてほしい」と呼びかけています。
同氏の話では日本人の100年後の顔は、顎が極端に細くなった宇宙人の様な不気味な顔になる可能性があるという。
最近の子供の顎の形を見ているとなんとなく頷ける気もする。最近の子供は顎が細いので特に前歯が生えるスペースが足りずに、叢生(歯並びが悪い状態)になる傾向が強い。
顔の大きさが違う殿様とお百姓
患者さんにも何度か話したことがありますが、江戸時代の殿様と農民では同じ時代を生きていたにもかかわらず発掘された骨を分析してみると、顎の大きさがまったく違っていたそうです。
その理由は簡単で、殿様は白米や柔らかい食べ物ばかりを食べていた。一方で、農民は堅い穀物ばかりを食べていたからです。食事の違いで顎を動かす筋肉の発達に違いが出て、結果的に顎骨の発達にも違いが出たのです。
子供の顎も小さくなってきている
最近の日本は欧米化によって食事の傾向が変化し、柔らかいものを食べることが多くなっています。それによって、しっかりとした顎の骨、筋肉が必要無くなっているから子供の顎も小さくなってきていると考えられます。すなわち、必要性が無いので、退化しているのです。
原島先生の話にもあったように、口は人間同士がコミュニケーションを取る最重要な器官です。それが退化してきているのは人間そのものが退化してきているのではと危機感を感じます。
顔は環境で変わる
人の顔は環境や気持によって大きく変わります。人間がいい顔になるためにはどうしたら良いか?と言うことを原島先生が提唱されているので添付したいと思います。
「顔訓13カ条―いい顔になるために―」
- 自分の顔を好きになろう。
- 顔は見られることによって美しくなる。
- 顔はほめられることによって美しくなる。
- 人と違う顔の特徴は、自分の個性(チャームポイント)と思おう。
- コンプレックスは自分が気にしなければ、他人も気づかない。
- 眉間にシワを寄せると、胃にも同じシワができる。
- 目と目の間を広げよう。そうすれば人生の視界も広がる。
- 口と歯をきれいにして、心おきなく笑おう。
- 左右対称の表情作りを心がけよう。
- 美しいシワと美しいハゲを人生の誇りとしよう。
- 人生の三分の一は眠り。寝る前にいい顔をしよう。
- 楽しい顔をしていると、心も楽しくなる。人生も楽しくなる。
- いい顔、悪い顔は人から人へ伝わる。